少し前に、二度とも中古の家を選んだ話を書きました。
一度目は、一人目の子が生まれたころ。二度目は昨年、7人家族になって引っ越したときです。

あのとき書かなかったことが、ひとつ。お金の話です。
築43年の家を買って、直して、7人で暮らせるようにする。
決めたのは私たちですが、物件を購入する時、リノベーションの内容を決める時、ずっと「お金、足りるのかな..」と思いながらの日々でした。
実際の金額は、ここでは伏せておきます。かわりに、何にどれくらいかかったのかを割合で書いてみます。

いくらかかるのか、最後まで見えない
不安はふたつありました。
融資がどれくらい受けられるのか。
そして、家ができるまでのスケジュールに、お金の準備が間に合うのか。
そもそもリノベーションにいくら必要なのか、私にはまったく見えていませんでした。
設計士さんに予算は伝えてある。でも、その予算で本当にできるのかは分からない。
「これだけ必要です」と言われたときに、その額を用意できるのかも分からない。
やりたいことは増えていく。でも分からないことが、分からないまま積み上がっていく。そんな感じ。
お金が要るのは、物件代と工事代だけではない
まず、ざっくりした内訳
かかったお金を「10」として、割合で書いてみます。
- 物件(土地と建物)……およそ5
- リノベーション工事……およそ4
- 家具・家電と諸費用……およそ1
築43年の中古なので、物件そのものはそれほど高くありません。そのぶんを工事に回せる。
中古を選んだ理由が、この数字にそのまま出ています。
問題は、最後の「1」でした。
工事費は、2割ほど増えました
最初に設計士さんへ伝えていた工事の予算から、最終的には2割ほど増えています。
構造の補強。設備のグレード。細かい追加。ひとつずつは大きな額でなくても、積み上がっていく。
ただ、ここはある程度、覚悟していた部分でもありました。
想定外だったのは、まったく別のところです。
数えていなかったもののほうが、痛かった
家具と家電。それに登記や手数料といった諸費用。
このふたつが、最初はまったく頭に入っていませんでした。
物件と工事のお金さえ用意すればいい。そう思い込んでいたのです。(そもそも中古リノベは二回目なので、頭では分かっていたはずなのにな..)
気づいたのは、融資を受ける金額を決める段になってから。融資担当の方に登記や諸費用のことを教えてもらいながら、

これもいるんだ..
あれも費用としてカウントしてない..
と、慌てて計算し直しました。
そして、これがいちばん怖いところなのですが——工事費が増えた分に負けないくらいの額が、全く想定してできていなかったところから出てきました。
予算オーバーというと、工事費が膨らむ話だと思われがちです。
でも私たちの場合、いちばん焦ったのは「想定すらできていなかったもの」のほうでした。
支払いのタイミングも、思っていたのと違う
支払いに関してもお恥ずかしいのですが、想定外のことが起こっており。
家が完成したら、最後にまとめて払う。私はずっとそう思っていました。
でも実際には、工事の途中で一度、中間金というものを払わなければいけません。しかもそれが、融資の降りる前。
「どうしよう」と夫と話しました。

入学に関する費用や引っ越しに関する費用も必要だし..
親に借りる?
いやでもさすがに言えないよな..
そんな話まで出たくらいです。
あとから聞くと、工事費の中から中間金を先に受け取って、下請けの会社への支払いに充てる。そういう仕組みだったそうです。(そりゃそうだ!)
つなぎ融資という方法があることも、そのとき初めて知りました。
開けてみないと分からない部分
これはリノベーションという選択をする上で避けては通れない部分なのですが。
基礎の補強。「この柱は抜けません」「梁のあいだに補強が要ります」。
こういう話は、工事が始まってから出てきます。
古い家なので、開けてみないと分からない部分があるのは当たり前。
でも私たちは、そのぶんの予備を最初の予算に見ていませんでした。
ひとつずつは、そこまで大きくない額です。
ただ、「あ、これも要るんだ」が何度か続くと、じわじわ効いてくる。
唯一、シロアリの点検だけは先に手を打てました。
一度目のリノベで、工事が始まってから費用が乗ってきた経験があったからです。今回は購入を決める前に、天井裏と床下を設計士さんに見てもらってました。(もちろん、不動産屋さんの許可をいただいたうえで)
これが意外と、ばかにならない金額。買う前に設計士さんに見てもらえるなら、見てもらったほうがいいと思います。

予算を超えそうになったとき、何を諦めたか
削ったもの
まず、外構。
うちの庭には、大きな石(灯籠..!?)があります。前の家にいたころから、

庭のある家に住めたら、人工芝にしたいね。
子どもたちがプールしたりBBQで使えるような庭がほしいな。
と話していました。
でも、石をどけるだけで何十万円になるかもしれない。そう言われて、諦めました。
庭は今も、そのままです。(お金貯めてまずやりたいことが庭の整備です。そのために必死に働こうというモチベーションになってます。笑)

もうひとつ削ったのが、断熱。
前の家で暑さと寒さにさんざん苦労していたので、次こそは、と思っていたのです。
内窓も紹介してもらいました。でも、金額と相談して、やりきれなかった。
そして正直に言うと、断熱をしなかった結果、いまも暑さと寒さで苦労しています。
断熱を削ったらどんな生活になるのか、こちらに書いています↓

譲らなかったもの
削ってばかりではありません。ここだけは譲れなかった、というものもある。
実用的に毎日つかう設備です。
乾燥機、食洗機、冷蔵庫。この三つのグレードを、良いものにすること。ここは夫婦ともに絶対に譲れませんでした。
前の家での暮らしで、この三つが必要だと分かっていたから。
「5人の子どもたちを育てていく上で、ここだけは外せないよね」と、ずっと言い続けていた部分です。




エアコンもそう。
断熱をしない代わりに、出力の大きいもの(部屋の大きさに対して余裕のある能力値)を選びました。家が大きくなるぶん、どれくらいの出力が要るのか。そこは設計士さんに相談して決めています。
1年半住んでみて
やっぱり断熱はやりたかったな、と思います。
全部でなくても、この部屋だけ(特にリビング)、というやり方もあったのかなと。
ただ、難しいところもあって。
うちのリビングは一部天井を上げて、2階の部屋と内窓でつながりをつくっています。
天井高を下げれば空調の効きは良くなるはずですが、「やらなければよかった」とは思わないのです。
あの繋がりと抜けがあることの豊かさは、私たちがつくりたかった家の雰囲気そのものだから。
じつは最初、リビングの天井を全部上げるつもりでいました。(天井の高い家、憧れてたんですよね..分かってもらえますか..)

リビングは平屋部分で屋根の熱が伝わるから、断熱しないうえに天井を上げるとめちゃくちゃ暑いですよ!
設計士さんにそう言われて、ええー、と思いながら下げてもらった部分があります。
止めてもらって、よかった..!!

正直に書くと、見積もりは一社しか取っていません
私たちがリノベーションをお願いしたのは、信頼のおける知人の設計士さんでした。年齢も近く、リノベーションにも強くて、ずいぶん助けていただいた方です。
内見のときから一緒に来てもらって、この家でどこまでできるのか、予算に収まるのかを見てもらいながら進めています。
だから私たちは、ほかと比べていません。相見積もりを取っていない。
これは、運が良かっただけだと思っています。
夫に「もし知人に頼める人がいなかったら、どうしてた?」と聞かれて、少し考えてから答えました。
たぶん私は、まず調べます。
リノベーションに定評のあるところ。好みの感じをやってくれそうなところ。
いまはYouTubeやInstagramでも家づくりの発信が多いので、テイストの合いそうな人を見つけて、結婚式場を選ぶときみたいに話を聞きに行く。それはそれで楽しそうだな、とも思う。
ただ、気が進まない部分もあります
何社かに見積もりをお願いして、最終的にひとつに決めるとなったら、残りは断らなければいけません。(営業の電話がかかってくるのも、正直めんどくさい..)
「すみません、今回はやめておきます」
これを言うのが、私はあまり得意ではないのです。
たぶん、これって私だけの話じゃないんじゃないかなぁ。。
一度にまとめて見積もりを取れるサービスがあることは、あとから知りました。
何社かをいっぺんに比べられるぶん、自分で一社ずつ探して連絡する手間は減ります。
断りづらさが気になる方は、そのあたりのサポートがあるかどうかを見てから選ぶといいかもしれません。
リフォームの見積もりをまとめて比較する(リフォーム比較プロ)私たちは使っていません。でも、もし知人に頼めていなかったら。
たぶん、見積もりを取って比較する、ここから始めていたと思います。(なんせ金額が大きすぎますからね..)
もし今、中古住宅購入&リノベをするなら
もし友人に「中古を買ってリノベするんだけど」と相談されたら。

予算は、低めに伝えておいたほうがいいですよ!
こう伝えると思います。
自分で言っておいて笑ってしまうのですが、半分は本気です。
予算は、たいてい上がる。だったら最初から低めに伝えて、そこから相談していったほうがいい。
もうひとつ。
事情を全部さらけ出して説明したい。そう思えるくらい、信用して任せられる相手に出会えたらいいなと思います。
結局は「頼む人」なのかな、という気がするんです。同じ会社でも、担当してくれる人が違えばまったく違うでしょうし。
私たちにはたまたま、そう思える人が身近にいました。
いなかったら、探すところから始めていたはずです。そして、探し方が分からなかったと思います。
リフォーム会社を比べてみる(無料の一括見積もり)お金の話は、家づくりのなかでいちばん地味だけど負荷が大きく、いちばん眠れない部分。
古い家を選ぶということは、開けてみないと分からない部分を引き受けるということ。
予備を見ていなかったのは、私たちの反省です。
それでも、家そのものに使うお金を抑えたぶん、暮らしの設備にお金をかけられた。私たちは、それで良かったと思っています。


コメント